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日の出・日の入りの時刻の求め方(計算式と計算例・誤差の話)

日の出・日の入りの時刻は、太陽の位置を表す二つの値(赤緯と均時差)が分かれば、三角関数を使った式で計算できます。このページでは、このサイトが使っている計算方法(米国海洋大気庁 NOAA の式。もとは Jean Meeus『Astronomical Algorithms』)を、東京(新宿区)の2027年の夏至(2027年6月21日(月))を例に、途中の数字をすべて示しながら説明します。

手順は、①その日の太陽の赤緯 δ と均時差 E を求める、②日の出・日の入りのときの時角 H を cos H =(cos 90.833° − sin φ sin δ)÷(cos φ cos δ)で求める、③南中時刻 = 12 時 −(経度 − 135°)× 4 分 − E、日の出 = 南中 − 4H 分、日の入り = 南中 + 4H 分、の三段階です。

使う記号

ステップ 1: 太陽の赤緯と均時差を求める

まず、計算したい時刻を、2000 年 1 月 1 日 12 時(世界時)から何世紀たったか(T)で表します。夏至の日の正午ごろの値で T = 0.27466768 です。そこから次の順に太陽の位置を求めます。

夏至は太陽の視黄経が 90° になる日なので、λ☉ がほぼ 90°、赤緯 δ が黄道傾斜角とほぼ同じ値になっていることが分かります。冬至(2027年12月22日(水))で同じ計算をすると、δ = -23.4365°、E = 1.93 分です。

ステップ 2: 時角を求める

日の出・日の入りは、太陽の中心が地平線の下 0.833° にある瞬間です(太陽の見かけの半径と大気差の合計。定義の説明)。天頂からの角度でいえば 90.833° です。このときの時角 H は、球面三角法の式

cos H =(cos 90.833° − sin φ × sin δ)÷(cos φ × cos δ)

で求められます。東京の夏至の値を入れると cos H = -0.33092、H = 109.3244° です。地球は 1 度回るのに 4 分かかるので、南中から日の入りまでは 4×H = 437.3 分、つまり約 7 時間 17 分になります。昼の長さはその 2 倍です。

ステップ 3: 南中・日の出・日の入りの時刻

南中時刻(日本標準時)は、12 時から、経度が東経 135° からどれだけ東にあるかの分(1° あたり 4 分)と、均時差 E を引いて求めます。

南中 = 12:00 −(139.7036 − 135)× 4 分 − -1.61 分 = 11:43(702.8 分)

日の出は南中から 4H 分前、日の入りは 4H 分後です。

日の出 = 702.8 − 437.3 = 265.5 分 → 4:25 日の入り = 702.8 + 437.3 = 1140.1 分 → 19:00

精度を上げるための繰り返し

ステップ 1 では正午の太陽の位置を使いましたが、太陽の赤緯と均時差は一日のうちにも少しずつ変わります。そこで、求めた日の出の時刻での太陽の位置を計算し直し、もう一度ステップ 2・3 を行います。これを数回くり返すと値が落ち着きます。このサイトでは 3 回くり返した値を使っていて、東京の2027年の夏至は日の出 4:25・日の入り 19:00 です。夏至のころは赤緯の変化がゆるやかなので、1 回目の概算(日の出 4:25・日の入り 19:00)とほとんど変わりませんが、春分のころは赤緯が一日に約 0.40° 動くので、繰り返しの効果が大きくなります。

簡単にした式ではどれだけずれる?

手計算や表計算ソフトで手軽に求めるために、式を簡単にすることがあります。その場合のずれを東京の2027年の夏至で確かめると、次のようになります。

日の出・日の入りを分単位で正しく出すには、均時差と、0.833° の基準の両方が欠かせません。

計算を確かめる方法

自分で計算した日の出・日の入りの時刻が正しいかどうかは、国立天文台の「こよみの計算」で同じ場所・同じ日付の値を調べて比べると確かめられます。差が 1〜2 分なら、丸め方や式の細かな違いによるものです。数分以上ずれる場合は、経度の符号(東経はプラス)、角度の度とラジアンの取り違え、日本標準時と世界時の 9 時間の差などを見直してみてください。

計算の限界と国立天文台との差

この式で求めた値を、国立天文台の「各地のこよみ」と 47 都道府県の代表地点・2026 年 11 月の毎日で照合すると、差はすべて 1 分以内でした。残る差は秒の端数の丸めによるものです。

一方で、計算上の時刻と実際に太陽が見える時刻の差は、計算の誤差よりも、大気の状態(気温や気圧による大気差の変化)や、地平線の見え方(山・建物・標高)のほうが大きく効きます。計算は「標高 0 m の平らな地平線」という条件での正確な値で、実際の見え方は場所ごとに考える必要があります(標高と日の出)。

途中の値は、このサイトの計算プログラムと同じ式で求めたものです(小数点以下は表示の都合で丸めています)。式の詳細は NOAA の Solar Calculation Details に表計算の形で公開されています。

よくある質問

日の出の時刻を計算する式は?

cos H =(cos 90.833° − sin φ sin δ)÷(cos φ cos δ)で時角 H を求め、南中時刻から 4H 分を引くと日の出、足すと日の入りです。φ は緯度、δ は太陽の赤緯です。

南中時刻はどう求める?

12 時 −(経度 − 135°)× 4 分 − 均時差 で求めます。経度が東にあるほど、また均時差がプラスの季節ほど早くなります。

均時差を省くとどれだけずれる?

季節によって変わり、東京の2027年の夏至では 2 分のずれです。均時差は2027年の中で -14.2 分から +16.5 分まで変わります。

この計算は国立天文台の値と合う?

47 都道府県の代表地点・2026 年 11 月の毎日で照合し、差はすべて 1 分以内でした。

出典・参考にした資料

本文の数字は、このサイトの計算値をプログラムで差し込んだものです(更新日 2026-10-15)。数字の作り方と照合の手順は編集方針にまとめています。

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